薬剤師 転職面接 頻出質問40選

はじめに

薬剤師として転職活動を行う際、「面接で何を聞かれるのだろう」「どう答えれば良い印象を与えられるか」と不安に思う方も多いでしょう。

新卒の就職面接と同様に、転職面接でも定番の質問があり、事前に想定問答を準備しておくことが大切です。特に薬剤師の面接では一般的な質問に加え、専門的な質問も飛び出すことがあります。

本記事では、転職面接で頻出する質問40選とその回答例を一問一答形式で紹介します。最後まで読めば、どんな質問にも落ち着いて答え、自信を持って面接に臨めるようになるはずです。

薬剤師面接質問の5つのカテゴリー

面接質問
自己PR・経歴
志望動機・キャリア
専門知識・スキル
対人関係・コミュニケーション
条件・待遇
👤

自己PR
経歴関連

🎯

志望動機
転職理由

💊

専門スキル
薬剤師業務

🤝

チームワーク
人間関係

面接成功のポイント

面接では以下の3つのポイントを意識しましょう:

  1. 準備と練習:質問に対する回答を事前に用意し、声に出して練習する
  2. 具体的エピソード:抽象的な表現より、実際の経験を交えて話す
  3. ポジティブな姿勢:前向きな態度で自信を持って話す

基本情報・自己PR関連の質問

1
自己紹介をお願いします

質問の意図:最初の印象形成と基本情報の確認

ポイント:簡潔に「氏名・経歴の概要・挨拶」に絞る

回答例

「○○薬科大学卒業後、調剤薬局にて5年間勤務してまいりました、△△と申します。ただいま在職中ですが、新たな環境でさらなる成長を求め転職活動をしております。本日はお時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。」

2
志望動機を教えてください

質問の意図:なぜこの職場で働きたいのかを確認

ポイント:応募先の特徴や強みを踏まえ、自分の目指す薬剤師像と結び付ける

回答例

「私が御社を志望したのは、地域密着型で患者様との信頼関係を大切にしている点に魅力を感じたからです。前職の調剤薬局は総合病院の門前で非常に多忙でしたが、もっと患者様一人ひとりに寄り添った服薬指導がしたいと考えるようになりました。御社は地域のかかりつけ薬局として在宅医療にも力を入れておられますので、これまで培った調剤スキルとコミュニケーション能力を活かし、地域医療に貢献したいと思い志望いたしました。」

3
転職理由は何ですか

質問の意図:なぜ前職を辞めてまで転職しようと思ったのかの確認

ポイント:ネガティブな理由でも前向きな表現に変換する

回答例

「前職では大手調剤薬局チェーンに勤務し、忙しい環境の中で多くの経験を積ませていただきました。ただ、在籍する中でより専門性を高めたい気持ちが強くなり、最新のがん領域に挑戦できる環境を求めて転職を決意しました。前職に不満があったわけではなく、薬剤師としてさらに成長し患者様に高度な医療を提供したいという前向きな理由です。」

4
自己PRをしてください

質問の意図:強みや人柄を企業に売り込むチャンス

ポイント:具体的なエピソードを交えて説得力を持たせる

回答例

「私の強みはチームワークとリーダーシップです。現在勤務している薬局では、スタッフ同士の情報共有や連携強化に積極的に取り組み、私が主体となって月1回のカンファレンスを導入しました。その結果、処方提案や疑義照会の件数が増え、薬局全体で医師への提案力が向上しました。御社に入社後も、このチームワーク力を活かして他のスタッフの方々と協力し、より良い医療サービスの提供に貢献したいと考えています。」

自己PR 強み
5
あなたの長所は何ですか

質問の意図:採用側が求める資質にマッチする強みの確認

ポイント:結論ファーストで伝え、具体例を添える

回答例

「私の長所は患者様の気持ちに寄り添えることです。例えば、体調が優れない患者様や小さなお子さん連れの方には、なるべくお待たせしないようお薬をお渡ししたり、椅子に座ったまま説明を受けていただけるよう配慮してきました。相手の立場に立った対応を常に心がけており、その点は同僚や上司からも信頼を得ていると感じています。」

6
あなたの短所は何ですか

質問の意図:自己理解の深さや向上心の確認

ポイント:短所と共に、それをどう克服しているかも述べる

回答例

「私の短所は、一人で抱え込んでしまいがちなところです。以前は困ったことがあっても自分で解決しようとしてしまい、周囲に頼れずに仕事を進め非効率になることがありました。しかしその経験から学び、今ではチームに相談して協力を仰ぐよう心がけています。実際、処方の疑問点はすぐ同僚に意見を求めたり、難しいケースは先輩にアドバイスをいただくことで解決できるようになりました。現在はコミュニケーションを取ることで短所を補い、業務を円滑に進められています。」

7
なぜ薬剤師になろうと思ったのですか

質問の意図:医療人としての原点や情熱を確かめる

ポイント:薬剤師でなければならなかった思いを簡潔に伝える

回答例

「幼い頃に病弱だった弟が、新しい薬のおかげで元気になった経験が私にとって大きな転機でした。薬剤師という職業を知り、薬の力で人の健康を支えたいと強く思ったのがきっかけです。大学で薬学を学ぶ中でその思いはますます強くなり、患者様に寄り添い最適な薬物療法を提供できる薬剤師になりたいと決意しました。」

経験・スキルに関する質問

8
前職での主な業務内容を教えてください

質問の意図:職務経歴書の内容を口頭で説明できるかの確認

ポイント:応募先に関連する業務や成果を中心に話す

回答例

「前職では調剤薬局にて5年間、調剤業務・監査・服薬指導・薬歴管理を一通り担当していました。特に在宅医療にも力を入れていた薬局でしたので、在宅患者様宅への訪問服薬指導や薬剤管理も経験しています。また、3年目以降は店舗の在庫管理リーダーを任され、発注や在庫最適化の仕組みづくりにも携わりました。こうした経験から、調剤から在宅、在庫管理まで幅広い業務スキルを身につけています。」

9
前職での実績や成功体験はありますか

質問の意図:これまでのキャリアでどんな成果を出してきたかの確認

ポイント:具体的な数値や事例とともに成果を語る

回答例

「私が前職で誇りに思っている実績は、服薬指導の質向上と患者満足度の向上に貢献できたことです。具体的には、投薬時に患者様の生活背景まで伺い、副作用や飲み忘れの不安に応じたアドバイスを積極的に行いました。その結果、『親身に相談に乗ってくれる』と患者様からお褒めの言葉をいただく機会が増え、私が主担当になった患者様の継続来局率が向上しました。また、在宅訪問で複数薬を服用する高齢の方に対し、一包化の提案を行い実施したところ、「飲み間違いがなくなり安心できる」と大変喜ばれました。このように患者様のQOL向上に繋がる働きかけができたことを自身の成功体験と捉えています。」

10
仕事で失敗した経験があれば教えてください

質問の意図:逆境への向き合い方や学びを評価

ポイント:失敗そのものよりも、その後の対処や再発防止策にフォーカス

回答例

「調剤したお薬を患者様にお渡しする際、薬袋への用法記載を一箇所誤って書いてしまったことがあります。幸いダブルチェックで同僚が気づき、患者様へのお渡し前に修正できたため事なきを得ましたが、自分の確認不足を深く反省しました。それ以来、調剤と監査のプロセスで指差し確認と音読チェックを徹底し、ミスを防止する習慣を身につけました。同時に、同僚ともミス事例を共有し合って再発防止に努めています。この失敗を機に、確認作業の大切さを身をもって学び、今では冷静にチェック体制を整えることでミスゼロを目指しています。」

11
前職で身につけたスキルは何ですか

質問の意図:これまでの経験で培った専門スキルや知識の確認

ポイント:転職先の業務に関連しそうなスキルを具体的に述べる

回答例

「前職の病院薬剤師として病棟業務に携わった経験から、医師や看護師との情報共有や処方提案スキルを身につけました。週1回のカンファレンスでは患者様の検査値や副作用情報をもとに処方見直しを提案し、採用されたケースもあります。また、抗がん剤の調剤業務も経験し、無菌調剤の手技や安全管理のノウハウも習得しております。加えて、調剤薬局に異動してからはレセプト請求業務を担当したことで、医療保険制度の知識やレセコン操作スキルも身につけました。これらのスキルは御社でもきっと役立てられると考えております。」

12
ストレスやプレッシャーがかかったとき、どのように対処しますか

質問の意図:ストレス耐性や自己管理能力を確認する質問

ポイント:前向きな対処法を伝える

回答例

「私はスケジュール管理とリフレッシュでストレスに対処しています。忙しい日は朝のうちに業務の優先順位を決め、時間配分を考えて動くよう心がけています。あらかじめ段取りを整えておくことで、プレッシャーのかかる状況でも比較的落ち着いて対応できています。また、仕事後や休日には適度に趣味のランニングをしてリフレッシュし、心身の疲れをリセットするようにしています。同僚と仕事の後に食事に行き情報交換することも多いです。オンとオフの切り替えを意識することで、ストレスと上手に付き合うようにしています。」

13
チームで働く上で大切にしていることは何ですか

質問の意図:協調性やチームワーク力を見極める質問

ポイント:報連相や相手の尊重など、基本的な協調性をアピール

回答例

報告・連絡・相談を丁寧に行うことを大切にしています。薬局では薬剤師だけでなく事務スタッフや他店の薬剤師とも連携しますので、情報共有を怠らないよう意識してきました。例えば、ある患者様の副作用疑いについて気づいた際は、すぐ同僚に相談し医師への情報提供につなげました。また、チームメンバーがお互いフォローし合えるよう、忙しそうな人がいれば声をかけるなど気配りも大事にしています。皆で協力して業務を乗り切ることでミスも減り、良い雰囲気で仕事ができると考えています。」

14
同僚や上司と意見が合わないとき、どう対処しますか

質問の意図:職場での人間関係のトラブル耐性やコミュニケーションスキルを問う

ポイント:感情的にならず冷静に対処できることをアピール

回答例

「調剤手順の見直しを巡って先輩薬剤師と意見が食い違ったことがありました。その際は、まず先輩の意見を最後まで伺い、なぜその方法を推奨するのか背景を理解するよう努めました。その上で私の考えもデータや根拠を示しながら丁寧にお伝えしました。お互いの主張を出し合った結果、それぞれの案の良い部分を組み合わせた新しい手順を取り入れることで合意できました。この経験からも、意見が合わない場合は感情的にならず冷静に話し合い、歩み寄ることを常に心がけています。」

15
仕事をする上で大切にしていることは何ですか

質問の意図:働く上での信念や価値観を問う質問

ポイント:ポリシーを具体的な行動やエピソードとともに語る

回答例

「私は患者様第一の姿勢を何より大切にしています。目の前の患者様にとって何がベストかを常に考え、たとえ忙しいときでも一人ひとり丁寧に向き合うことを心がけています。例えば、疑問や不安を抱えていそうな患者様には追加で時間を取り、納得いただけるまで説明するようにしています。また、薬剤師としての誠実さと正確さも重視しています。処方監査では細心の注意を払い、安全にお薬を届ける使命を果たすことを日々の信条としています。」

16
今後のキャリアプランを教えてください(5年後・10年後の姿など)

質問の意図:中長期的なキャリアビジョンが応募先とマッチするか確認

ポイント:具体的な目標とタイムラインを示す

回答例

「まず1~2年目で御社の業務に習熟し、信頼される薬剤師になることが直近の目標です。その上で3年目までに研修認定薬剤師などの資格取得にも挑戦したいと考えています。5年後には、培った知識と経験を活かして管理薬剤師やリーダー職として後輩の指導に携わりたいです。ゆくゆくは在宅医療など新たな分野にも挑戦し、10年後には地域の患者様から頼られる薬剤師として成長していたいと考えています。短期・長期双方の目標を持ち、着実にキャリアを積んでいく所存です。」

17
なぜ他社ではなく当社を志望するのですか

質問の意図:数ある薬剤師求人の中でなぜこの企業を選ぶのか、志望度の高さを確かめる

ポイント:他社との差別化ポイントに焦点を当てて答える

回答例

「私が転職先を検討する中で重視していたのは専門性の高い分野に挑戦できる環境でした。いくつか候補はありましたが、御社は特に緩和ケア領域の薬物療法に力を入れておられ、研修制度も充実しています。緩和ケア認定薬剤師を目指したい私にとってこれほど環境が整っている職場は他になく、御社でこそ自分の目標が実現できると感じ志望いたしました。また、選考を通じて社員の方々の患者様に向き合う姿勢に共感し、ここで働きたい気持ちが一層強くなりました。」

18
入社後にやりたいことは何ですか

質問の意図:入社後の具体的な貢献イメージや意欲を確認する質問

ポイント:即戦力として何ができるかも織り交ぜて話す

回答例

「御社に入社しましたら、まずは現在培っている小児科領域の知識を活かし、小児科門前薬局として来局されるお子さんと親御さんに安心していただける服薬指導を実践したいです。前職でも小児科処方を多く担当してきた経験がありますので、投薬時の声かけや飲みやすい工夫などで貢献できると考えております。その上で、御社が力を入れている在宅医療にも挑戦したいです。訪問薬剤管理指導の研修に参加し、将来的には在宅分野でも活躍できる薬剤師になりたいと考えています。」

待遇・条件に関する質問

19
希望する年収を教えてください

質問の意図:給与面での希望を確認し、企業側の提示額とマッチするかを探る

ポイント:具体的な数字を出す前にクッションとなる前置きをする

回答例

「給与に関しては御社の規定に従いたいと考えております。参考までに、現在の年収は約500万円程度ですので、できれば現職と同等もしくはそれ以上を希望いたします。ただ、条件面よりも御社で働き成長することを重視しておりますので、詳細はご提示いただいた条件に沿って前向きに検討させていただきたいと思います。」

20
いつから入社可能ですか

質問の意図:採用後の入社時期の目安を知るための実務的な質問

ポイント:在職中の場合は引継ぎや退職手続きに要する期間を考慮して回答

回答例

「現在在職中のため、退職までに1ヶ月程度お時間をいただく必要があります。現職場には引継ぎ期間が必要ですので、最短ですと○月△日以降に入社可能です。もちろん、御社のご都合に極力沿えるよう調整いたします。できるだけ早く新しい環境でスタートを切りたいと考えておりますので、可能であれば来月中旬には入社させていただきたい所存です。」

21
残業は可能ですか

質問の意図:労働時間に関する制約がないか、残業や勤務時間への姿勢を確認

ポイント:正直かつ前向きな回答が大切

回答例

「はい、対応可能です。前職でも繁忙期には月20時間前後の残業がありましたので、その程度であれば問題ありません。業務状況に応じて柔軟に対応いたします。ただし、効率化できる部分は積極的に改善し、必要以上の残業が発生しないよう心がけたいと考えております。ワークライフバランスにも配慮しつつ、求められる時はしっかりとコミットしていきます。」

22
土日や夜間の勤務は大丈夫ですか

質問の意図:シフト勤務や当直など、特殊な勤務時間への対応可否を確認

ポイント:できる限り前向きな姿勢を示し、どの範囲まで対応できるか明確に伝える

回答例

「現在は特に制約がありませんので、土日や夜間の勤務にも対応可能です。前職では月に1回土曜出勤がありましたし、地域の当番薬局で日曜勤務を経験したこともありますので問題ありません。夜間についても必要であればシフトに入る覚悟です。ただ、長期的には夜間専従ではなく日中とのシフトバランスを取れると望ましいとは考えております。御社の勤務体制に極力沿えるよう調整いたします。」

23
転勤は可能ですか

質問の意図:グループ薬局や企業勤務の場合、将来的な転勤の可否を確認

ポイント:可能な場合は行ける範囲を伝え、不可能な場合も言い方を工夫する

回答例

「はい、転勤は可能です。これまでも引っ越しを伴う転勤を経験したことがありますので、全国どちらに配属いただいても柔軟に対応いたします。家族とも相談済みで、私自身新しい土地での勤務にも抵抗はありません。ただ、将来的に子供の進学等で事情が変わる可能性はありますが、現時点では御社の必要とされる地域で貢献したいと考えております。」

管理・マネジメント能力に関する質問

24
管理薬剤師やチームリーダーの経験はありますか

質問の意図:管理職経験やマネジメントスキルの有無を確認

ポイント:期間や業績を具体的に述べる

回答例(経験あり)

「はい、前職で管理薬剤師を2年間務めておりました。店舗の処方箋枚数は1日平均○○枚程度、薬剤師4名・事務2名の体制で、在庫管理や人員シフト調整、行政対応なども担当していました。その中で新人薬剤師の指導にも力を入れ、定期的に勉強会を開くなど組織マネジメントの経験を積んでおります。こうした管理職経験は御社でも店舗運営にすぐ活かせると考えております。」

回答例(経験なし)

「管理薬剤師の正式な経験はありませんが、以前勤めていた薬局で店舗責任者の補佐をしていたことがあります。発注業務を任されたり、管理薬剤師不在時に代行で月次報告を書いたりといった業務を通じ、管理薬剤師の役割を間近で学びました。今後機会があれば管理薬剤師に挑戦したい意欲がありますし、御社でもリーダー的な立場が求められる際には積極的に名乗り出たいと考えています。」

25
前職で業務の改善提案や工夫をした経験はありますか

質問の意図:主体的に業務改善に取り組む姿勢があるか、課題発見・解決力を探る

ポイント:具体的なエピソードを交えて改善マインドをアピール

回答例

「前職の調剤薬局では、投薬時の待ち時間短縮に向けた改善提案を行いました。患者様の待ち時間が長いことが課題だったため、受付から調剤完了までのフローを見直し、ピッキングカートを活用して並行作業できるよう提案しました。また、待っている患者様に進捗状況が分かるよう電光掲示板を設置するアイデアも出し、実現に至りました。その結果、ピーク時の平均待ち時間を10分以上短縮でき、患者様アンケートでも待ち時間への不満が減少しました。このように現場の問題に気づいたら放置せず、改善策を考えて行動に移すよう心がけています。」

薬剤師の専門スキルに関する質問

26
調剤業務で心がけていることは何ですか

質問の意図:薬剤師の基本業務である調剤に対する姿勢を確認

ポイント:安全かつ効率的な調剤のために心がけていることを示す

回答例

「調剤業務ではまず正確さを最優先に心がけています。処方箋を受け取った段階から内容をよく確認し、不明点はすぐ処方医に疑義照会するようにしています。調剤中は一処方ごとに指差し唱和で薬剤と用量を確認し、ピッキングミスを防止しています。また、鑑査の際は可能な限り別の薬剤師にダブルチェックを依頼し、自分一人の目だけで完結しない体制にしています。一人薬剤師の場合でも投薬前にもう一度処方箋と薬を付き合わせて確認するなど、複数回チェックすることで過誤を防ぐよう努めています。正確さを守りつつ、患者様をお待たせしすぎないよう段取り良く効率的に調剤することも常に意識して取り組んでいます。」

27
服薬指導で心がけていることは何ですか

質問の意図:患者への説明やコミュニケーションである服薬指導について、どんな工夫をしているか

ポイント:丁寧なコミュニケーションができることをアピール

回答例

「服薬指導では、患者様の立場に立った分かりやすい説明を心がけています。専門用語はできるだけ避けて平易な言葉で説明し、例えば副作用についても『もし吐き気が出たらこうしてください』と具体的にお伝えするようにしています。また、私ばかり話すのではなく患者様のお話をよく傾聴することも重視しています。『何か不安なことはありませんか?』と必ず尋ね、遠慮されているようならこちらから体調や飲み忘れなどについて質問して本音を引き出すよう努めています。小さなお子さんにはお薬を嫌がらず飲める工夫(服用ゼリーの紹介等)をお母様と一緒に考えたり、高齢の方には大きめの文字で書いた服薬カレンダーをお渡ししたりと、患者様一人ひとりに合わせた指導を行うよう心がけています。」

28
薬剤管理で心がけていることは何ですか

質問の意図:在庫管理や医薬品の品質管理など、薬剤管理業務への取り組みを確認

ポイント:適切な在庫・品質管理のための具体策を述べる

回答例

「薬剤管理では適正な在庫の維持と品質管理を常に意識しています。具体的には、月に一度は棚卸しを行い、有効期限が近いものは棚の前方に配置し早めに使い切るよう工夫しています。発注時には過去の使用実績を確認し、過剰在庫にならないよう発注量を最適化することを心がけています。また、在庫リストをスタッフ全員で共有して情報漏れを防ぐようにしました。在庫管理システムを活用し、不動在庫(長期間動いていない薬)のリストをチェックして、必要に応じて処分やメーカーへの返品を検討するようにしています。さらに、冷所保存が必要なワクチンや点眼液は温度管理を徹底し、麻薬などの特定薬剤はダブルロック管理を遵守しています。こうした取り組みにより、前職の薬局では在庫金額を前年より10%削減することができました。今後も安全かつ効率的な薬剤管理を徹底していきたいと考えています。」

29
調剤ミスを防ぐためにどのような対策をしていますか

質問の意図:調剤過誤の防止策について、安全志向や注意力を確認する質問

ポイント:ヒューマンエラーを防ぐために日頃から意識していることを伝える

回答例

「調剤ミス防止には細心の注意を払っており、複数回のチェック体制を徹底しています。まず、処方箋の受付時に用法・用量や禁忌事項を確認して不明点は事前に解消します。調剤中は1処方ごとに必ず処方箋と薬を照合し、ピッキング後にも再確認しています。監査の段階では、可能な限り別の薬剤師とダブルチェックを行っています。一人薬剤師の場合でも、自分で二度見直す時間を確保し、急がず確認するよう心がけています。また、過去のヒヤリハット事例をチームで共有し、例えば似た名前の薬には棚に注意喚起のラベルを貼るなどシステム面での工夫も取り入れています。調剤した薬を患者様にお渡しする前には必ず監査印を押し、責任の所在を明確にするとともに最終チェックを欠かさないようにしています。このように多重のチェックと情報共有によって、ミスの芽を摘む努力を日々続けています。」

30
最新の薬剤情報や知識の収集はどのように行っていますか

質問の意図:自己研鑽の姿勢や情報収集能力を見る

ポイント:具体的な情報収集方法を挙げて常に学ぶ意欲をアピール

回答例

「日々最新の薬剤情報を収集する習慣をつけています。具体的には、厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)のサイトで新薬の承認情報や使用上の注意改訂情報を定期的にチェックしています。新しいガイドラインや添付文書の変更点にも目を通し、必要があれば院内(薬局内)のプロトコルも更新するよう心がけています。また、月に一度は薬剤師会主催の勉強会やオンラインセミナーに参加し、専門医の講演や他薬剤師の発表から知見を得ています。薬局内でも週刊の勉強ミーティングを行い、各自が持ち寄った最新情報を共有しています。さらに、プライベートでも医薬ジャーナルや学会誌を購読し、時間を見つけては論文を読むようにしています。昨年は研修認定薬剤師の更新のためにeラーニング講座も受講しました。常に知識のアップデートを怠らず、最新の情報に基づいた安全な薬物療法を提供できるよう努めています。」

対人コミュニケーションに関する質問

31
医師や他職種との連携で心がけていることは何ですか

質問の意図:チーム医療における他職種連携スキルを確認

ポイント:他職種との円滑なコミュニケーション方法をアピール

回答例

「医師や看護師など他職種との連携では、まず相手の専門性を尊重しながら積極的にコミュニケーションを取ることを心がけています。例えば、処方提案や疑義照会を行う際には、医師の先生に失礼のないようエビデンスや患者様の状態を整理して簡潔に提案するよう努めています。また、看護師さんから服薬に関する相談を受けたときは、専門用語ばかりにならないようかみ砕いた説明を心掛け、すぐに現場で役立つ情報提供を心がけています。チームカンファレンスでは消極的にならず、薬剤師の視点で気づいたことは遠慮せず発言するようにしています。同時に、自分が知らない分野については他職種の意見に耳を傾け、柔軟に学ぶ姿勢も大切にしています。こうした双方向の連携によって患者様に最善のケアを提供できると考えています。」

32
患者さんとの信頼関係を築くために心がけていることは何ですか

質問の意図:患者対応において、信頼される薬剤師であるための努力を問う

ポイント:患者の立場に立った心配りができる人柄をアピール

回答例

「患者様との信頼関係構築には日々の誠実な対応が大事だと考えており、いくつか心がけていることがあります。まず、来局されたら必ず明るく笑顔で挨拶し、常連の方のお名前はできるだけ覚えてお声掛けするようにしています。体調など様子に変化があれば『その後お加減いかがですか』と気遣いの言葉を添えるようにしています。相談しやすい雰囲気づくりも意識しており、忙しい時でも患者様から質問があれば嫌な顔をせず丁寧にお答えするよう努めています。また、プライバシーに配慮し、人前で言いにくそうなことはこっそり問診票に書いてもらうなどの工夫もしています。以前、あるご高齢の患者様に副作用のことで相談に乗った際、『先生になら何でも話せるわ』と言っていただけたことがあり、とても嬉しかったです。このように患者様に寄り添い信頼を積み重ねる対応をこれからも心がけていきます。」

33
患者さんからクレームがあった場合、どのように対処しますか

質問の意図:クレーム対応力や危機管理能力を見る質問

ポイント:感情的にならず冷静かつ誠意ある対応ができることをアピール

回答例

「クレーム対応では、まず相手のお話を最後まで真摯にお聞きすることを心掛けています。たとえこちらに非がない場合でも、患者様が不快な思いをされた事実に対してお詫びの気持ちを伝えます。以前、待ち時間が長いことにお怒りの患者様がいらっしゃった際は、『お待たせして申し訳ございません』とすぐに謝罪し、状況を説明した上で可能な限り迅速に対応しました。お話を伺う中で「体調が悪くて長く待てなかった」というお気持ちに気づき、以後優先的に対応するようにしました。その結果、後日『この前はごめんなさいね』と逆に労いの言葉をいただけ、関係修復できた経験があります。クレーム時には感情的にならず、まずは受け止め共感し、改善策を講じるように努めています。また、自分だけで判断が難しい場合は上長に報告・相談し、組織として適切な対応を取るようにしています。どんな苦情にも真摯に向き合い、原因を分析して再発防止に繋げることが大切だと考えています。」

専門性・今後のビジョンに関する質問

34
薬剤師として関心・得意な専門分野はありますか

質問の意図:薬剤師としての専門性や興味の方向性を知る

ポイント:応募先の業務と関連が深い分野であれば、熱意を伝えるチャンス

回答例

「私は特に緩和ケア領域に関心を持っています。以前勤めていた病院で緩和ケアチームの研修に参加し、疼痛管理や副作用緩和の薬物療法について学んだ経験があります。それ以来、がん終末期の患者様のQOL向上に薬剤師として貢献したいという思いが強くなりました。今後、緩和薬物療法認定薬剤師の取得も視野に入れています。また、これまで門前薬局で消化器や循環器領域の処方に多く携わってきましたので、消化器系の薬剤に関する知識や消化器疾患患者様への服薬指導には自信があります。御社では幅広い診療科の処方に触れられると伺っていますので、更に見識を広げつつ、将来的には得意分野である緩和ケアで専門性を発揮できればと考えています。」

35
採用した場合、当社にどのように貢献できると思いますか

質問の意図:自分の強みを具体的に会社でどう活かすかを述べる場面

ポイント:応募先のニーズにマッチした貢献内容を挙げる

回答例

「私には調剤薬局と病院、両方の現場を経験して培った幅広い知識がありますので、御社に採用していただければ即戦力として多方面で貢献できると考えています。具体的には、前職で培った管理薬剤師としての経験がありますので、新店舗の立ち上げやスタッフ教育などの場面でお役に立てます。直近では在宅医療にも携わっておりましたので、御社が力を入れておられる在宅訪問サービスでも即戦力として患者様対応が可能です。さらに、小児科門前薬局での勤務経験が長く、小児への服薬指導や調剤(粉薬の分包技術など)も得意です。地域のお子様も多く利用される御社の薬局において、こうしたスキルを活かして貢献できると考えております。以上のように、自身の強みをフルに発揮し御社に貢献したいと考えています。」

36
前職で不満だった点や改善したかった点はありますか

質問の意図:前職の不満点を聞くことで、転職理由の裏付けや本音の志向を探る

ポイント:ネガティブにならず、前向きな表現にする

回答例

「前職では概ね満足して働いていたのですが、強いて言えば研修制度が十分でなかった点が心残りでした。専門知識を深める勉強会や外部研修の機会が少なく、自分から積極的に情報収集しないと最新知識に触れにくい環境でした。そのため、より体系的に学べる場を求めたいと感じたのは事実です。ただ、現場での日々の業務から多くを学ばせていただきましたし、在籍中は上司や同僚にも恵まれて成長できたと感謝しています。転職を決意したのも、前職で得た経験を踏まえてさらに自己研鑽できる環境に身を置きたいと考えたためです。」

37
転職先に求める条件や重視する点は何ですか

質問の意図:応募者が職場選びで何を重要視しているかを知る

ポイント:「自分の成長やキャリアに関わること」や「働きがい」にフォーカス

回答例

「転職先を選ぶにあたり、自身が成長できる環境かどうかを最も重視しておりました。具体的には、研修制度や勉強会などスキルアップの機会が用意されているか、先輩薬剤師から専門的な知識を学べる風土があるか、といった点です。また、チームワークを大切にする職場であることも重視しました。薬剤師同士や他職種との連携が円滑で、みんなで協力しながらより良い医療を提供できる環境で働きたいと考えていたためです。御社は地域密着で患者様に寄り添う社風と伺っており、私の重視する点にまさに合致しています。勤務地については現在の自宅から通勤可能圏内で探しておりましたが、御社の○○店は十分通える範囲ですので問題ありません。それ以上に、御社で働き成長したいという思いが強いので、重視していた条件はクリアしていると感じています。」

38
最近注目している医療業界のトピックやニュースはありますか

質問の意図:業界の動向に関心を持っているか、日頃からアンテナを張っているかを確かめる

ポイント:ニュースの説明だけでなく自分の所感も付け加える

回答例

「直近では電子処方箋の本格運用開始に注目しています。日本では2023年1月から電子処方箋システムが全国で導入され始め、オンライン診療後に電子的に処方箋が薬局に送られる仕組みが整いつつあります。このニュースを見て、薬剤師の業務も大きくデジタル化が進むと感じました。患者様が紙の処方箋を持参しなくてもよくなるため便利になる一方、システムへの習熟や従来にはないエラー対策も必要になるでしょう。実際、先行して導入した地域では一時的にシステム障害が発生したという報道もありました。私はITに比較的明るい方なので、電子処方箋の運用にも早く慣れて業務効率化に活かしたいと考えています。また、オンライン服薬指導の解禁により、薬剤師が対面以外でも患者様と繋がれる時代が来ていますので、その流れにも注目しています。業界のこうした新しい動きには今後もアンテナを張り、柔軟に対応していきたいと思っています。」

39
薬剤師としてやりがいを感じるのはどんなときですか

質問の意図:仕事に対するモチベーション源や価値観を探る

ポイント:「嬉しかった瞬間」「達成感を得た経験」を具体的に語る

回答例

「私が薬剤師として最もやりがいを感じるのは、患者様の役に立てたと実感できたときです。以前、服薬アドヒアランスが悪く血圧コントロールに苦労していた患者様に対し、何度もお話を伺いながら服薬カレンダーを作るなどサポートを続けたことがあります。数ヶ月後、その患者様から『おかげで薬を飲み忘れなくなり、血圧が安定しました。本当にありがとう』と感謝の言葉をいただきました。自分の働きかけで患者様の健康に貢献できたことを実感し、胸が熱くなったのを覚えています。また、難しい処方の監査でミスを未然に防げたときや、チームで協力して業務を乗り越えたときにも達成感があります。このような瞬間に、薬剤師になって良かった、もっと頑張ろうと思えます。患者様の笑顔や「助かったよ」という言葉が、私にとって一番のやりがいです。」

40
最後に何か質問はありますか

質問の意図:企業への関心度やコミュニケーション能力を測る

ポイント:「特にありません」はNG、前向きな質問を1~2個用意する

回答例(逆質問)

「はい、ありがとうございます。では2点質問させてください。
1つ目は、御社の新人研修や教育体制についてです。入社後に専門知識を深めたりスキルアップするための研修プログラムがあれば教えていただきたいです。たとえば、勉強会の頻度や認定取得支援など、どのような取り組みをされていますでしょうか。

2つ目は、薬剤師のキャリアパスについてです。御社では若手薬剤師はどのようなステップでキャリアを積んでいくのか、具体的なモデルがあればお聞きしたいです。将来的に管理薬剤師や本部業務に携わる道もあるのかなど、教えていただけますでしょうか。

本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。ぜひ御社で活躍できることを楽しみにしております。」

面接成功のための最終チェックポイント
  • 質問と回答例を参考に、自分自身の経験や価値観に基づいた回答を準備する
  • 想定質問に対する回答を声に出して練習する
  • 前向きな姿勢、誠実さ、熱意を伝えることを意識する
  • 面接当日は時間に余裕を持って行動し、リラックスして臨む
  • 最後まで笑顔と丁寧な言葉遣いを心がける
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